おはようございます。
社会保険労務士の森と申します。
先週の日曜日、家族で京都に行ってきました。
新幹線で移動し、京都駅界隈での観光でしたので、ほとんど食事やショッピングなどで終わってしまいましたが、京都らしい雰囲気は楽しめられましたから、そういう意味では良かったかと思います。
次回京都に行く機会があれば、久しぶりに神社仏閣めぐりも堪能できればと思います。
さて。
本日のテーマは、「ベースアップと定期昇給」について。
ベースアップと定期昇給は、いずれも給与に関する人事用語で、「どれも一緒じゃん!」とみられがちですが、実は似て非なり、です。
いずれも給与が上がる意味では同じですが、給与アップの内容は異なります。
①ベースアップ
ベースアップは、従業員さんの給与水準を上げることで、全従業員さんの基本給が同額または同率に一律に上がるところを特徴としております。そこには、個別の経験値や職務遂行能力は関係ありません。
定期的に上がるのではなく、物価が上がった時などに行われることが多いです。
皆さまが想像されるとすれば、春闘時に労使が折衝して決定される、というケースといったところでしょうか。
ベースアップの意義は、なんといっても、従業員全員のモチベーションアップにあります。
モチベーションアップに繋がりやすいベースアップですが、一旦決めてしまうと、簡単に下げられるものではありません。モチベーションダウンに繋がりやすく、従業員から反感を買いやすくなるからです。
ベースアップは、率で上がるものと決められると、基本給が高めの方ですとかなりのアップ額になる可能性があります。
したがってベースアップは、制度内容や従業員数によっては、かなりのコストが予想されるものですから、労務管理上だけでなく、今後の経営方針や経理管理のことも視野に入れながら、慎重に検討されたほうがいいかな、と思います。
②定期昇給
ベースアップに対し定期昇給とは、個人の経験値や勤務年数など(ひいては会社の業績も一要素)をもとに、定期的な昇給が行われることをいいます。いわゆる年功序列的な要素だけではなく、能力的要素などがそれに含まれています。
たいていは年に1回、2回、就業規則等で決まった月に実施されるものですが、先述の通り、個別の経験や会社の業績に対応して実施されますから、必ずしも全従業員を対象に実施されたり、毎回定期昇給自体が実施されるとは限りません。
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いかがでしょうか。
似て非なり。
両者ともに給与アップに繋がることに違いはありませんが、必ず上がるもの、必ずしも上がるとは限らないもの、従業員全員に関わるもの、全員に関わるとはいえないものがあります。
ベースアップも定期昇給も、一長一短ありますので、活用されるときは、現在及び今後の経営方針等をみられながら、どちらが適切か慎重に検討されて決められると良いでしょう。
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